【告白】私が外科医として出来ること、出来ないこと
大阪日帰り外科そけいヘルニアクリニックの岩村宣亜（せんあ）です。
医師には専門とする診療科があると同時に、
当然ながら、得手・不得手があります。
本日は『私が外科医として出来ること、出来ないこと』について
お話させて頂きます。
あまりおおっ広げに得手・不得手を語る医師も
そういないのではないかと思いますが、
これが一外科医としての私を知るための
最も適した内容かと思います。
私のクリニック開業の動機につながると同時に
自己紹介の一環として、ご一読頂ければ幸いです。
何かに秀でるためには、何かを捨てなければならない
私は外科医として十数年、大阪、神戸、京都の病院において
外科医として研鑽を積んで参りました。
専門は、内視鏡（腹腔鏡）手術と、消化器（肝胆膵・移植）です。
私が外科医として働き始めた頃は、
既に内視鏡手術が全国的に普及過程しており
消化管（胃や大腸）の悪性疾患の手術に対する内視鏡手術は
全国的にも標準化の過程にあり、
肝臓や膵臓の良・悪性疾患に対する内視鏡手術も、同じく普及過程にありました。
また、一般病院への導入期であった
ロボット手術（Da Vinci Surgical System）に携わる機会も頂き、
内視鏡手術の最前線に身を置いて、経験を積むことが出来ました。
今振り返ると、
かなり専門的な診療に特化した経験だったと思います。
外科医が最初に学ぶ手術、いわゆる外科医の『いろは』は
【アッペ、ヘモ、ヘルニア】といいます。
アッペは虫垂炎、ヘモは痔、ヘルニアは脱腸（鼠径ヘルニア）です。
これらは、良性疾患かつ、手術の難易度が比較的低いこともあり
外科研修のスタート地点とされることが多い手術である一方
昨今の専門診療の細分化の流れもあり、
『広く、浅く』という時代は終わりを迎えつつあると思います。
私は痔の手術は、ほぼ経験がありません。
いわゆる『出来ない手術』に分類されます。
理由としては単純で、
今まで痔の手術を取り扱う医療機関に在籍しなかったため、です。
こんな事は、一昔前にはあり得なかった事かと思います。
しかしながら、また当然ながら
我々医師は、皆に平等に与えられた、限られた時間の中で
最大限の経験を積む必要があります。
そんな中、私は自然に
『何かに秀でるためには、何かを捨てなければならない』
と考るに至りました。
クリニックで内視鏡手術を専門にする、ということ
一方で、内視鏡手術に関しまして
当院で取り扱う鼠径ヘルニアをはじめ、
胃や大腸の悪性疾患の手術、加えて肝臓や膵臓に至るまで、
様々な内視鏡手術を、術者・助手それぞれの立場で
経験することが出来ました。
内視鏡手術は、私にとって
自信を待って『楽しい』と思えるものでした。
とりわけ、鼠径ヘルニアの内視鏡手術に強く惹かれ
術式やアプローチ方法など、様々な試行錯誤や研究を行いました。
そしてごく自然に、これを生涯の専門にするとの決意に至りました。
一方で、一昔前は
内視鏡手術を専門にするためには
一般病院に勤務することが必須条件でした。
現在においても、内視鏡手術の術後には
入院加療が必要なケースが多いのは事実です。
しかしながら、内視鏡手術の日帰り手術を提供するクリニックも
全国的に、少しずつ増えつつあります。
（現在の日帰り手術の現場の問題点につきましては、過去の記事を参照下さい）
手術は患者様にとって、
一生に一度あるかないかの一大イベントです。
『当クリニックを選んで良かった』
素直に、そう感じて頂くために
『患者様一人ひとりに最も適した医療とホスピタリティ』を実現するには
クリニック以上の場はない、と私は考えます。
今回は以上です。
本日もご一読いただき、ありがとうございました。
大阪日帰り外科そけいヘルニアクリニック
岩村 宣亜
鼠径ヘルニアの治療は当院を受診ください
JR大阪駅から徒歩3分の大阪日帰り外科そけいヘルニアクリニックでは、鼠径ヘルニアを内視鏡（腹腔鏡）による日帰り手術で治療しています。
鼠径ヘルニアの症状があるなど、お困り・お悩みの方はぜひ当院を受診ください。
