鼠径ヘルニアの手術の危険性|合併症や再発リスクを解説!
大阪・梅田の鼠径ヘルニア専門クリニック「大阪日帰り外科そけいヘルニアクリニック」です。当院では、成人鼠径ヘルニアを内視鏡(腹腔鏡)による日帰り手術で治療しています。
このようなお悩みや疑問はありませんか?
鼠径ヘルニアの手術には、どのような危険性(リスク)があるの?
鼠径ヘルニアの手術を受ける際に、危険性(リスク)を抑える方法はあるの?
このような疑問をお持ちの方に向けて、本記事では、鼠径ヘルニア手術に伴う危険性(リスク)や、そのリスクを低減するための方法について解説します。ぜひご参考ください。
鼠径ヘルニアの手術の危険性(リスク)とは?
鼠径ヘルニアは、太ももの付け根(鼠径部)の筋肉に穴が開き、鼠径部に膨らみが生じるとともに、腸をはじめとした臓器が外に飛び出す病態を指します。この鼠径ヘルニアは、手術による治療が唯一の選択肢です。
鼠径ヘルニアの手術における危険性として、合併症のリスクが挙げられます。鼠径ヘルニアの手術に関連する具体的な合併症には、主に以下のものがあります。
漿液腫
漿液腫とは、「手術部位に水が溜まった状態」を指します。
鼠径ヘルニアの治療では、鼠径部に空いた筋肉の穴をメッシュで塞ぎます。メッシュを置くことでお腹の中の臓器が外に出ることはなくなりますが、もともとヘルニアによって膨らんでいたスペースはそのまま残ります。この部位に手術後、水が溜まり、こぶのように膨らむ状態になることがあります。これを漿液腫と呼びます。
漿液腫は手術直後から発症することがあり、多くの場合、1か月以内に自然に落ち着きます。特に痛みなどの症状を伴うことは少ないですが、状況によっては針を刺して水を抜く処置が必要となる場合もあります。
血腫
血腫とは、「手術部位に血液が溜まった状態」を指します。
傷を閉じた後にじわじわと出血が続く場合や、稀に手術後しばらく時間が経過してから出血が見られる場合があります。ほとんどの場合、血液は自然に体内で吸収されますが、ごく稀に止血処置が必要となることがあります。
感染
感染とは、「傷に細菌が付着して化膿した状態」を指します。
通常、手術器具は完全に滅菌された状態で使用されますが、それでも何らかの形で細菌が混入し、手術後に感染が発生する場合があります。多くの場合、傷の浅い部分での感染は自然治癒や適切な処置によって治癒します。しかし、メッシュは体にとって異物であるため、メッシュに細菌が付着した場合、感染が非常に治癒しにくくなることがあります。
このような場合、極めて稀ではありますが、メッシュを取り除かない限り感染が落ち着かないこともあります。
慢性疼痛
慢性疼痛とは、「手術後、半年以上経っても痛みが治まらない状態」を指します。
手術直後の傷の痛みは、通常、数日から1週間程度で軽減する場合がほとんどで、つっぱり感などの症状を含めても、概ね1か月以内には落ち着きます。しかし、数か月経過しても痛みが続く場合には、慢性疼痛が疑われます。
慢性疼痛を発症した場合には、専門的な痛みのコントロールが必要になることがあります。また、痛みが長期間に及ぶ場合には、メッシュを取り除く手術が必要となる可能性もあります。
再発
再発とは、「手術で筋肉の穴を塞いだにも関わらず、お腹の中の臓器が再び外に飛び出る状態」を指します。
再発の原因としては、手術後に強い腹圧をかけてしまうことで、メッシュが組織に十分に馴染む前にずれてしまうことや、メッシュが年単位でわずかに縮むことによって筋肉の穴を覆い切れなくなり、メッシュの端から臓器が脱出してしまうことなどが挙げられます。
再発が起こりやすい時期は、手術後1~2年程度とされていますが、それ以上経過してから再発が発生するケースもあります。近年では手術の術式やメッシュの素材が改良され、再発率は年々低下しています。現在では再発率は1%以下とされており、決して高いリスクではありませんが、再発の可能性が完全になくなるわけではありません。
鼠径ヘルニアの手術の危険性を抑えるためのポイント
鼠径ヘルニアの手術において、合併症のリスクを抑えるためのポイントとして、「執刀する外科医の手術実績」が挙げられます。外科医の手術実績が重要とされる理由は、外科医の経験が手術結果に大きな影響を与えることが多く報告されているためです。
研究報告では、外科医の経験が増すことで手術後の合併症や再発のリスクが減少することが示されています 1)。外科医の経験が合併症や再発の低下に寄与することは、多くの論文で明らかにされています。
そのため、鼠径ヘルニアの手術における危険性を最小限に抑えるには、手術実績が豊富で経験を積んだ外科医のもとで治療を受けることが重要です。
■参考文献
1) Feliu-Palà X, Martin-Gómez M, Morales-Conde S, et al. The impact of the surgeon’s experience on the results of laparoscopic hernia repair. Surg Endosc. 2001;15(12):1467-70
鼠径ヘルニアは当院までご相談ください
大阪・梅田の鼠径ヘルニア専門クリニック「大阪日帰り外科そけいヘルニアクリニック」では、成人鼠径ヘルニアを内視鏡(腹腔鏡)による日帰り手術で治療しています。
2022年8月の開院以降、当院は多くの鼠径ヘルニアの患者さまの手術を行ってきました。直近の月間の手術件数は60件を超えています。
また、当院は、JR大阪駅から徒歩3分の好立地にあり、土曜・日曜・祝日も診療を行っているため、患者さまが通院しやすい環境です。
鼠径ヘルニアや鼠径部の症状でお悩みの方は、当院までご相談ください。
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