鼠径ヘルニアは経過観察してよい病気?専門医が解説!
大阪・梅田の鼠径ヘルニア専門クリニック「大阪日帰り外科そけいヘルニアクリニック」です。
このようなお悩みや疑問はありませんか?
「鼠径ヘルニアと診断されたけれど、経過観察しても大丈夫なのだろうか?」
「鼠径ヘルニアの症状があるのだけど、治療が必要なのか、それとも経過を見守っても大丈夫なのか判断がつかない…」
鼠径ヘルニアは自然に治ることがなく、経過観察を続けることで症状が悪化するリスクもあります。特に、症状が進行すると、鼠径部に痛みが生じたり、「嵌頓(かんとん)」と呼ばれる危険な状態を引き起こすこともあり、不安を感じる方も多くおられます。
そこで本記事では、鼠径ヘルニアの経過観察に対する考え方や、治療における重要なポイントを解説します。
鼠径ヘルニアとは
鼠径ヘルニアは、一般的に「脱腸」とも呼ばれ、太ももの付け根(鼠径部)の筋肉に穴が開き、その穴から腸などの臓器が外に飛び出す病気です。典型的な症状として、鼠径部にピンポン球のような膨らみが現れます。この膨らみは、立っている時や力を入れる時に大きくなり、横になるか力を抜くと凹んだり消えたりするのが特徴です。
鼠径ヘルニアは自然に治癒することがなく、治療には手術が必要です。ヘルニアバンドを用いて一時的に穴を塞ぐ方法もありますが、日常生活の中で適切に穴を塞ぎ続けることは現実的に困難です。
治療法としては、主に「内視鏡(腹腔鏡)手術」と「鼠径部切開法」の2種類があります。いずれの手術でも、ヘルニアが発生している部位(ヘルニア門)を医療用のメッシュで補強・修復する方法が一般的です。
鼠径ヘルニアは経過観察をしてよい病気?
経過観察とは、積極的な治療を行わず、症状の経過を時間をかけて医師のもとで観察していくことを指します。自己判断で放置することと経過観察とは異なります。経過観察は診察の結果、医師が症状の経過を観察することが適切と判断した場合にのみ行われます。
鼠径ヘルニアの患者さまに対しても、病態やライフスタイルを考慮し、経過観察を選択することが全くないわけではありません。しかし、鼠径ヘルニアを放置すると、筋肉の穴に腸などの臓器が挟まり抜け出せなくなる「嵌頓(かんとん)」という危険な合併症が発生する可能性があるため、原則として専門医による手術を視野に入れた治療方針の検討が必要です。
経過観察を選択する場合には、事前に嵌頓などの合併症リスクを十分に精査し、そのリスクについて患者さまにご理解いただくことが重要となります。
鼠径ヘルニアの嵌頓について
本記事では、鼠径ヘルニアの経過観察に対する考え方や、治療における重要なポイントを解説しました。
「嵌頓(かんとん)」とは、「嵌まり込む」ことを意味します。鼠径ヘルニアの場合、鼠径部に生じた筋肉の穴に腸などの臓器が嵌まり込み、抜け出せなくなる状態を指します。
嵌頓を発症すると、腸閉塞や腸壊死、腹膜炎といった危険な状態を引き起こす可能性があります。腸閉塞に伴う嘔吐や誤嚥性肺炎、腸壊死に伴う腹膜炎などは、命に危険を及ぼす恐れがある病態です。
この嵌頓は鼠径ヘルニアの合併症として最も危険で、突然発症することがあります。鼠径ヘルニアの早期治療が推奨される大きな理由の一つが、この嵌頓の発生を未然に防ぐためであるといえます。
まとめ|鼠径ヘルニアの経過観察に対する考え方
本記事では、鼠径ヘルニアの経過観察に対する考え方や、治療における重要なポイントを解説しました。
鼠径ヘルニアは、太ももの付け根(鼠径部)の筋肉に穴が開き、その穴から腸などの臓器が外に飛び出す病気です。
鼠径ヘルニアは、経過観察が選択されることもありますが、嵌頓(かんとん)と呼ばれる危険な合併症を生じるリスクがあるため、原則として専門医による診断と治療方針の検討が重要です。嵌頓のリスクを考慮すると、基本的に早期診断・早期治療が推奨されます。
鼠径ヘルニアは当院までご相談ください
大阪・梅田の鼠径ヘルニア専門クリニック「大阪日帰り外科そけいヘルニアクリニック」では、成人鼠径ヘルニアを内視鏡(腹腔鏡)による日帰り手術で治療しています。
2022年8月の開院以降、当院は多くの鼠径ヘルニアの患者さまの手術を行ってきました。直近の月間の手術件数は60件を超えています。
また、当院は、JR大阪駅から徒歩3分の好立地にあり、土曜・日曜・祝日も診療を行っているため、患者さまが通院しやすい環境です。
鼠径ヘルニアや鼠径部の症状でお悩みの方は、当院までご相談ください。
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