なぜ私が開業するに至ったか

大阪日帰り外科鼠径ヘルニアクリニックの岩村宣亜（せんあ）です。
この度は当ブログに足をお運び頂き、ありがとうございます。

本日は、私が開業するに至った経緯について
お話させて頂きます。

外科医を志し，内視鏡手術に出会う

私は、研修医時代に外科医を志しました。

現在は2年間の研修医としての義務が設けられており、
その間にほぼ全ての診療科を経験することが
義務化されているのですが

自分の腕一本で患者様の病気を取り除くことができる
手術医療に共感を覚えました
(実際は外科はチーム医療です)。

逆に、自分の腕が悪いと
目の前の患者様に直接悪影響を与えることとなり、
その責任は非常に重大だと考えます。

専門は，消化器疾患（胃や腸，肝臓，胆嚢，膵臓など） の
良性・悪性疾患です。
手術には主に、以下の二つに分かれます。

①お腹を開けて直接手で操作をする開腹手術

②お腹に小さな穴を開けて、鉗子と呼ばれる
手術器具で操作をする内視鏡（腹腔鏡）手術

私が研修医の頃は既に内視鏡手術が主流であり、
これを十数年、専門として参りました。

また、近年はロボット手術（Da vinci）にも携わりました。
医学の弛まぬ進歩に、ただただ感心する日々です。

幸い、指導頂いた腕利きの指導医の先生方や
素晴らしい環境に恵まれたこともあり
十数年の間に様々な経験を積ませて頂きました。
感謝の念で一杯です。

また、手術を担当させて頂いた患者様のお顔は
今でも鮮明に記憶に残っています。

内視鏡（腹腔鏡）手術は、今では安心で低侵襲な術式

手術が患者様に及ぼす侵襲 (=身体的ストレス) は、
術式により様々です。
手術当日に退院できるような術式もあれば、
移植手術のように術後一ヶ月の入院が
必要な術式もあります。

これに対し、内視鏡手術は小さな傷で行うことにより
痛みが少なく、早期の社会復帰に適した術式です。
一方で、全身麻酔を必要とすることもあり
日帰りでの内視鏡手術は困難と考えられてきました。

しかし，内視鏡手術で比較的小さな手術を受けられた
患者様の中には、
術後1〜2時間の安静を経て
すぐに病棟を歩き回られる光景は珍しくありません。

低侵襲な内視鏡手術こそ、日帰りで受けるべき

このような光景を日々見るに連れ、
なぜ術後の入院がすべての患者様にとって必要なのか
疑問に思い始めました．

『日帰りできるだろうに，なぜ術後の入院が必要なのだろう？』

もちろん、例え低侵襲な（負担の少ない）術式でも
患者様の状態や併存疾患などにより
術後の経過観察が必要なケースは多々あります。

しかしながら、
すべての患者様に入院を強いるのには
違和感を覚えざるを得ませんでした。

そこで調べてみたところ、
米国では腹腔鏡手術による日帰り手術が
既に広く普及していることに気が付きました。

米国と日本は保険診療のシステムが根本的に異なるため、
一概に比較することは適切ではないかも知れません。

しかし、米国人も日本人も、患者様は同じ人間。
加えて、入院を必要としないため
患者様への経済的負担も減らすことが可能となります。

このような観点から、
適切な医療を適切に患者様に届けたい
という強い思いで、開業の決心をするに至りました。

クリニックへの思いと展望

現在、内視鏡手術を日帰りで受けられるクリニックは
日本でもごくわずかです。

しかしながら、高齢化や医療費増大の観点から
厚労省が在院日数の短縮施策を打ち出す中で
今後少しずつ広がりを見せるかと思われます。

そんな中、私の経験を少しでも多くの方々に
還元することを、心より祈っております。

本日は以上です。
長文ご一読頂き、ありがとうございました。

大阪日帰り外科そけいヘルニアクリニック

岩村　宣亜

鼠径ヘルニアの治療は当院を受診ください

JR大阪駅から徒歩3分の大阪日帰り外科そけいヘルニアクリニックでは、鼠径ヘルニアを内視鏡（腹腔鏡）による日帰り手術で治療しています。

鼠径ヘルニアの症状があるなど、お困り・お悩みの方はぜひ当院を受診ください。