大人の「でべそ」は病気?臍ヘルニアとでべその違いを解説
大阪・梅田の「大阪日帰り外科そけいヘルニアクリニック」です。当院では、成人臍ヘルニアに対して内視鏡(腹腔鏡)を用いた日帰り手術を行っています。
へそが出ている状態を見て、「これはでべそなのか」「病気なのではないか」と不安に感じたことはありませんか。見た目が似ていることから、臍ヘルニアと臍突出症(皮でべそ)は混同されやすく、自己判断で様子を見てしまう方も少なくありません。しかし、この二つは医学的にまったく異なる状態であり、治療の必要性や放置した場合のリスクにも大きな違いがあります。
本記事では、臍ヘルニアと臍突出症(皮でべそ)の違いを分かりやすく解説するとともに、大人になってからへそが出てくる原因や、注意すべき症状についてご紹介します。
「臍ヘルニア」と「臍突出症(皮でべそ)」の違い

「へそが出ている=でべそ」と思われがちですが、実は臍ヘルニアと臍突出症(皮でべそ)はまったく異なる状態です。見た目が似ているため混同されやすいものの、病気かどうか、治療が必要かどうかという点で大きな違いがあります。
臍ヘルニアとは、腹壁にできた隙間から、腹腔内の臓器や腹膜が外に押し出されてしまう状態です。腹壁とは、お腹の内臓を包み支えている壁のことで、腹筋や筋膜などから構成されています。
一般に「でべそ」と呼ばれることもありますが、臍ヘルニアは医学的には治療の対象となる病気です。成人の場合、腹壁の隙間が自然に閉じることはなく、放置すると悪化する可能性があるため、手術が必要になるケースが多いのが特徴です。
一方、臍突出症(皮でべそ)は、腹壁に隙間や穴がない状態です。皮膚や皮下脂肪の形によって、へそが外に出て見えているだけで、内臓が飛び出しているわけではありません。そのため、健康上の問題はなく、医学的な治療も原則として不要です。経過観察のみで問題ありません。
大人になって「でべそ」になる原因とは?

大人になってからへそが出てきた場合、多くの場合は「臍ヘルニア」が関係しています。先天的な臍突出症(皮でべそ)とは異なり、成人期以降に目立つようになるへその突出は、腹壁が弱くなることで起こる後天的な変化であることがほとんどです。
成人の臍ヘルニアは、加齢や生活習慣によって腹壁の筋肉や筋膜が徐々に脆弱化し、へその部分に隙間が生じることで発症します。そこに腹圧が繰り返しかかることで、腹膜や腸などの腹腔内の組織が外側へ押し出され、へその膨らみとして現れるようになります。
特に発症のきっかけとなりやすい要因として、肥満や急激な体重増加が挙げられます。お腹の内側から常に強い腹圧がかかる状態が続くことで、もともと弱くなりやすい臍部の腹壁に負担が集中します。また、妊娠・出産を経験した女性では、腹壁が引き伸ばされることで臍ヘルニアを発症することがあります。
そのほか、重い物を持つ作業が多い仕事、慢性的な咳や便秘によるいきみ、腹水を伴う肝疾患なども、腹圧を上昇させる要因として知られています。これらの要因が重なることで、これまで目立たなかったへそが、次第に突出してくるケースも少なくありません。
放置は危険?大人の臍ヘルニアに潜むリスク

成人の臍ヘルニアは、自然に治ることはなく、放置することで徐々に悪化する可能性がある病気です。
臍ヘルニアが進行すると、へその突出が大きくなり、立位や腹圧がかかったときに膨らみが目立つようになります。さらに悪化すると、腹膜や腸の一部が常に外に出た状態となり、違和感や痛み、引きつるような不快感を生じることがあります。
特に注意が必要なのが「嵌頓(かんとん)」と呼ばれる状態です。これは、飛び出した腸や腹膜が腹壁の隙間にはまり込み、元に戻らなくなる状態を指します。嵌頓が起こると、強い痛みや腫れ、吐き気や嘔吐などの症状が現れることがあり、腸の血流が障害されると腸閉塞や腸壊死を引き起こす危険性もあります。
また、臍ヘルニアが大きくなるほど、手術の難易度が上がる傾向があります。ヘルニア門と呼ばれる腹壁の隙間が広がることで、修復範囲が大きくなり、体への負担が増す可能性があります。結果として、早期に治療を行っていれば比較的負担の少ない手術で済んだケースでも、放置することで治療が複雑化してしまうことがあります。
このように、大人の臍ヘルニアは、自己判断で放置すべき疾患ではありません。早めに医療機関を受診し、適切な診断と治療を受けることが重要です。
大人の臍ヘルニアの治療法

大人の臍ヘルニアは、自然に治癒することはなく、根本的な治療には手術が必要です。手術では、腹壁に生じた穴であるヘルニア門を閉鎖し、弱くなった腹壁の強度を回復させる処置を行います。
大人の臍ヘルニアに対する手術方法には、皮膚を直接切開して行う開腹手術と、カメラを用いてお腹の内側から修復を行う腹腔鏡手術があります。どの方法を選択するかは、ヘルニアの大きさや状態、再発リスク、全身状態などを総合的に考慮したうえで判断されます。
ヘルニア門が比較的小さい場合には、弱くなった筋膜を糸で縫い合わせて閉じる「縫合による閉鎖」が選択されることがあります。身体への負担が比較的少ない手術方法ですが、腹圧がかかりやすい方や再発リスクが高いと考えられる場合には、適応を慎重に判断する必要があります。
一方、ヘルニア門が一定以上の大きさの場合や、再発予防を重視する場合には、医療用の人工補強材であるメッシュを用いて腹壁を補強する方法が選択されます。メッシュを使用することで腹壁全体の強度が高まり、術後の再発リスクを抑えやすい点が大きな特徴です。
腹腔鏡手術では、このメッシュ補強をお腹の内側から行うことが可能です。小さな切開で手術を行えるため、術後の痛みが比較的少なく、回復が早い点がメリットです。また、腹壁全体を内側から確認できるため、ヘルニア門の状態を正確に把握したうえで補強を行えることも利点の一つです。
まとめ|大人の「でべそ」は自己判断せず医療機関へ

へそが出ている状態は、一見すると単なる見た目の問題のように感じられ、「体質的なものだろう」「痛みがないから問題ない」と自己判断されがちです。しかし、大人になってから目立つようになったへその突出の多くは、臍ヘルニアである可能性があります。
臍突出症(いわゆる皮でべそ)のように健康上の問題がない状態であれば、経過観察のみで問題ありませんが、臍ヘルニアの場合は自然に治ることはなく、放置すると悪化するリスクがあります。特に嵌頓を起こした場合には、強い痛みや腸閉塞、腸管壊死といった重篤な合併症につながることがあり、状況によっては緊急手術が必要となるケースもあります。
そのため、成人以降にへその膨らみや違和感に気づいた場合には、早めに医療機関を受診し、正確な診断を受けることが重要です。
臍ヘルニアは当院までご相談ください

大阪・梅田の「大阪日帰り外科そけいヘルニアクリニック」では、成人臍ヘルニアに対して内視鏡(腹腔鏡)を用いた日帰り手術を行っています。
手術は、日本消化器外科学会認定の消化器外科専門医と、日本麻酔科学会認定の麻酔科専門医が連携して担当します。腹腔鏡を用いた低侵襲手術により、術後の痛みを抑え、早期の社会復帰を目指した治療を提供しています。
臍ヘルニアでお悩みの方は、当院までご相談ください。
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