鼠径部(そけいぶ)とは|場所はどこか、症状で疑われる病気を解説!
- 2023年8月31日
- 鼠径ヘルニア(脱腸)
大阪・梅田の鼠径ヘルニア専門クリニック「大阪日帰り外科そけいヘルニアクリニック」です。
当クリニックでは日々、鼠径ヘルニアに特化した診療、ならびに内視鏡(腹腔鏡)による日帰り手術を行っています。
この記事では、「鼠径部とは」をテーマに鼠径部にあたる場所や起こる病気などについてご紹介します。
鼠径部とは
鼠径部は、足の付け根の溝の内側にある三角形状の下腹部の部分を指します。この部分は股関節の前方に位置しており、股間を構成する重要な部分です。
解剖学的に見ると、恥骨の左右の外側および股関節の前方部に位置しており、鼠径靭帯や動脈、静脈、リンパ管、神経などが走っています。
鼠径部で起こる病気
鼠径部で起こる病気は様々です。特に「痛み」や「しこり」といった症状が現れた場合、鼠径部の疾患が疑われます。
これらの症状を呈するときに考えられる病気としては、以下が挙げられます。
鼠径ヘルニア
鼠径部の筋肉に穴が開き、鼠径部の膨らみが認められ、腸をはじめとした臓器が外に飛び出す病態を指します。
鼠径部リンパ節腫脹
鼠径部のリンパ節が腫れた状態を指します。
リンパ節とは、リンパ液の流れをせき止める関所のようなもので、リンパ液を流れる細菌やウイルス、癌細胞などをせき止め、感染防御や異物排除の役割を果たします。感染や血液の癌などにより病的に腫れ上がることで体表から触れることがあることもあります。
動脈瘤、静脈瘤
鼠蹊部の血管がこぶのように腫れ上がった病態を指します。
鼠径部を走る血管が何らかの原因で腫れ上がり、片方の鼠径部が膨らんで見えることがあります。
軟部腫瘍、膿瘍
一般的なできものや膿溜まりを意味します。
これらは皮下と呼ばれる皮膚の浅い部分に出来ることが多く、触ると硬さを感じたり、膿の場合はブヨブヨとした液の溜まりを触れることがあります。
Nuck(ヌック)管水腫
20〜40代の女性に好発する比較的稀な病気で、水腫、いわゆる水が溜まった袋が鼠径部にでき、鼠径部の膨らみを認めます。
男性にも精索水腫や陰嚢水腫といって同じような病態を引き起こすことがありますが、一歳未満に好発し、ほとんどの場合自然治癒します。一方、女性の場合は成人になって気付くことが多い傾向にあります。
鼠径部の代表的な病気「鼠径ヘルニア」とは
鼠径部の代表的な病気として挙げられるのが、「鼠径ヘルニア」です。
鼠径ヘルニアは、太ももの付け根(鼠径部)の筋肉に穴が開き、鼠径部の膨らみを認めるとともに、腸をはじめとした臓器が外に飛び出す病態を指します。一般的に、脱腸とも呼ばれる病気です。
鼠径ヘルニアは小児によく見られる病気ですが、成人、特に40代以上の男性にも頻繁に発症します。
典型的な症状は、鼠径部にピンポン球のような膨らみが現れることです。この膨らみは、立っている時や力を入れるときに大きくなり、横になるか力を抜くと膨らみが凹んだり消えたりします。
鼠径ヘルニアは自然治癒することはなく、治療には手術が必要です。しかし、「治療が手術のみ」という理由で医療機関の受診をためらう方も少なくありません。
しかし、鼠径ヘルニアを放置すると、腸などの臓器が鼠径部の筋肉の穴に嵌(はま)って抜け出せなくなる「嵌頓(かんとん)」という危険な状態が生じる可能性があります。「嵌頓」が起こると、腸閉塞や腸の壊死、腹膜炎などの深刻な状態が発生する恐れがあります。
そのため、鼠径ヘルニアは早期診断・早期治療が重要です。
鼠径ヘルニアの治療は当クリニックを受診ください
JR大阪駅から徒歩3分の大阪日帰り外科そけいヘルニアクリニックでは、成人鼠径ヘルニアを治療しています。
当クリニックは外科専門医・消化器外科専門医である院長、ならびに麻酔科専門医により、
鼠径ヘルニアの内視鏡(腹腔鏡)による日帰り手術を行っております。
また、平日のご来院が難しい患者さまに向けて、土曜日・日曜日にも診療、手術を行っております。
鼠径部の膨らみ、痛みなどの症状でお悩みの方は、鼠径ヘルニアの可能性があります。
ぜひ一度、当クリニックを受診ください。