鼠径ヘルニア豆知識

【解説】大腿ヘルニアはこんな病気

大阪日帰り外科そけいヘルニアクリニック
岩村宣亜(せんあ)です。

鼠径(そけい)ヘルニア(脱腸)は、罹患数(患者さまの数)が多い順に以下の三種類があります。

  1. 外鼠径ヘルニア
  2. 内鼠径ヘルニア
  3. 大腿ヘルニア

本日は、鼠径ヘルニア全体の中では数が最も少ないものの、
女性に多く発症する大腿ヘルニアについて詳しくお話させて頂きます。

大腿ヘルニアを含む女性の鼠径ヘルニアの治療には、
内視鏡手術を始めとする腹膜前修復法が推奨されています。

(女性の鼠径ヘルニアについて、詳しくは過去の記事をご参照下さい)

鼠径ヘルニアのタイプについて治療前に把握しておくことは、
治療を円滑に進める上で有用です。

大腿ヘルニアの疫学

大腿ヘルニアとは、大腿動静脈と呼ばれる下肢を栄養する血管の脇(大腿輪と呼びます)から、
大腿管という道を通って、お腹の外側に向けて臓器の脱出を来す鼠径ヘルニアです。

ご自身の腰に手を当てて頂ければ、左右に骨の突起(いわゆる腰骨)を触れるかと思います。
これは腸骨と呼ばれる骨の突起です(正式には、上前腸骨棘と呼びます)。

この突起から股の正中にある恥骨に向けて斜め下方に走る股の窪みが体表上から見えますが、
これを鼠径靭帯(Inguinal ligament)と呼びます。

下図は右側の鼠径部を裏から(お腹の中側から)見たものですが、
図の右上から左下に向けて走る細い線が鼠径靭帯です。

(引用: Wikipedia)

一般的な鼠径ヘルニア(外鼠径ヘルニア、内鼠径ヘルニア)はこの鼠径靭帯の上から脱出するのですが
大腿ヘルニアは鼠径靭帯の下方から脱出するため、膨らみが確認できる位置もやや下方になります。

高齢女性に多く、嵌頓(腸が詰まって壊死すること)しやすいため、緊急手術になるケースが多いことから
女性の鼠径ヘルニアは確定診断がつき次第、手術を行うべきであるとガイドライン上でも推奨されています。

大腿ヘルニアの治療

大腿ヘルニアは他のタイプの鼠径に比べて嵌頓を起こしやすいことから
診断がつけば、原則的に手術を行うことが推奨されています。

治療法には大きく分けて、以下の二種類があります。

  1. 鼠径部切開法(鼠径法、大腿法)
  2. 内視鏡(腹腔鏡)手術

少し専門的な話を。

鼠径部切開法には、鼠径靭帯の上からアプローチする鼠径法と、
鼠径靭帯の下からアプローチする大腿法に分かれます。

鼠径法では、本来ヘルニアのない鼠径靭帯の上方を手術で触るため、
この部分が弱くなり将来的に鼠径ヘルニアを発症するリスクが高まります。

このため、大腿ヘルニアの修復に加え、
鼠径部の補強(正確には鼠径管後壁の補強)を同時に行う必要があります。

一方で、大腿法に関しては、大腿ヘルニアの脱出部位(大腿管)のみを修復する方法がとられます。

一般に、鼠径ヘルニアには複数の鼠径ヘルニアが併存することがしばしばあり
単一の病態に対してのみ治療を行うと、手術直後より隠れていた鼠径ヘルニアが再発する
(正確にはヘルニアが隠れていたことが判明する)、という事態が起きてしまいます。

大腿ヘルニアもその例に漏れません。

大腿ヘルニアに他の鼠径ヘルニアが潜む場合、他の鼠径ヘルニアに大腿ヘルニアが潜むばあい、
また他の鼠径ヘルニアの手術後、時間が経過してから大腿ヘルニアを発症するケースなど、可能性は多岐に渡ります。

特に大腿ヘルニアは高齢女性に多いため、
女性はとりわけ注意が必要であるという警鐘がなされています。

このため、女性の鼠径ヘルニアの治療を行う際は、
他のタイプの鼠径ヘルニアが隠れていないか確認する必要があることと、
他のヘルニアが将来的に脱出する可能性がある場所を治療で予防的に塞ぐことが推奨されます。

(大腿ヘルニアのみと診断が付いている場合は、大腿ヘルニアの修復だけで問題ありません)

そして、当院で採用する内視鏡手術は、カメラで鼠径部を広く観察するため
他のヘルニアがある場合は一目瞭然であり、見逃すということがありません。

また、内視鏡手術は腹膜前修復法という方法を採用しており
一枚のメッシュ状シートを広く鼠径部に充てがうことで、他のヘルニアが共存する場合は同時に治療が可能、
また他のヘルニアの将来的な脱出を防ぐことが可能です。

(手術で使用するメッシュについては、過去の記事を参照下さい)

内視鏡手術が女性の鼠径ヘルニアに推奨される背景には、
このような複数のメリットがあります。

女性の患者さまにご来院頂きやすい雰囲気作り

いかがだったでしょうか?

大腿ヘルニアを始めとした女性の鼠径ヘルニアの患者さまの中には
恥ずかしいという思いが先に立ち、受診を控えられる方がおられます。

しかしながら、先に述べた理由からも
鼠径ヘルニアを自己判断で放置するのは大変危険です。

当院では、女性の患者さまにも安心してご来院頂きたいという思いから
他の患者さまに出来るだけお顔を合わせることなく診療を終えてご帰宅頂けるよう、
プライベートな空間作りにも配慮しております。

お悩みであれば、ぜひ一度ご相談下さい。

本日は以上です。

ご一読いただき、ありがとうございました。

大阪日帰り外科そけいヘルニアクリニック

岩村 宣亜

鼠径ヘルニアの治療は当院を受診ください

JR大阪駅から徒歩3分の大阪日帰り外科そけいヘルニアクリニックでは、鼠径ヘルニアを内視鏡(腹腔鏡)による日帰り手術で治療しています。

鼠径ヘルニアの症状があるなど、お困り・お悩みの方はぜひ当院を受診ください。

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大阪日帰り外科そけいヘルニアクリニック
院長 岩村宣亜
外科専門医、消化器外科専門医
2022年8月に大阪梅田に大阪日帰り外科そけいヘルニアクリニックを開院。早期の社会復帰が可能な鼠径ヘルニアの内視鏡日帰り手術の普及に努める。
外科専門医、消化器外科専門医
2022年8月に大阪梅田に大阪日帰り外科そけいヘルニアクリニックを開院。早期の社会復帰が可能な鼠径ヘルニアの内視鏡日帰り手術の普及に努める。
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