鼠径ヘルニアは手術しないで治すことができる?正しい対処法について

大阪・梅田にある鼠径ヘルニア専門クリニック「大阪日帰り外科そけいヘルニアクリニック」です。当院では、成人の鼠径ヘルニアに対し、内視鏡(腹腔鏡)を用いた日帰り手術を行っています。
本記事では、鼠径ヘルニアを手術しないで治すことは可能なのか、また正しい対処法について解説します。ぜひご参考ください。
鼠径ヘルニアは手術しないで治すことができる?

結論から申し上げると、鼠径ヘルニアは手術を行わなければ治すことはできません。
鼠径ヘルニアは、腹腔内の腸などの臓器が鼠径部にある筋膜の隙間(いわゆる「穴」)から皮膚の下へ飛び出す病態です。この隙間は自然に塞がることはなく、生活習慣の改善や内服薬による治療も効果はありません。ヘルニアバンドで穴を防ぐなどの対策がありますが、日常生活を送る中で適切に穴を防ぎ続けることは実質的に困難です。
また、「筋肉を鍛えればヘルニアが治るのでは?」と考える方もいらっしゃいますが、実際に飛び出している部位は、筋肉ではなく、「筋膜」と呼ばれる組織の隙間です。筋膜は筋肉のように鍛えて強くすることができないため、筋力トレーニングで隙間を塞ぐことはできません。むしろ、腹部に強い圧がかかるような筋力トレーニングは、かえって症状を悪化させる原因となる可能性があります。
こうした理由から、鼠径ヘルニアに対して根本的な治療を行うには、手術以外に選択肢はありません。
鼠径ヘルニアの手術について

鼠径ヘルニアの手術には主に2つの方法があります。1つは内視鏡を使用してお腹の中から修復する「腹腔鏡手術」、もう1つは鼠径部を直接切開して治療する「鼠径部切開法」です。
いずれの方法でも、飛び出している臓器を元の位置に戻し、ヘルニア門を医療用のメッシュで補強する手術が一般的に行われます。
鼠径ヘルニアの治療には手術が必須であり、従来は数日間の入院を前提とした治療が一般的でした。しかし近年では、手術技術・麻酔法・医療機器の進歩により、当日中に帰宅できる「日帰り手術」が広く普及しています。
日帰り手術は、身体への負担が少なく、早期の社会復帰が可能であることから、多くの患者様に選ばれている治療法です。
鼠径ヘルニアは放置すると危険な病気

鼠径ヘルニアの患者様の中には、「手術を受けるのは不安がある」「違和感はあるけれど痛みがないから」とそのまま放置される方もいらっしゃいます。しかし、鼠径ヘルニアを治療せずに放置すると、「嵌頓(かんとん)」と呼ばれる重篤な状態を引き起こすリスクが高まります。
「嵌頓」とは、「嵌(は)まり込む」ことを意味し、鼠径部の筋肉の隙間(ヘルニア門)に腸などの臓器がはまり込み、元に戻らなくなった状態を指します。嵌頓を発症すると、腸閉塞や腸壊死、腹膜炎などの重大な合併症に至る可能性があり、非常に危険です。
鼠径ヘルニアが疑われる場合、危険な合併症である嵌頓を防ぐために、早期に専門医の診察を受け、正確な診断と治療を受けることが重要です。
まとめ

鼠径ヘルニアは、手術を行わなければ治すことはできません。生活習慣の改善や内服薬では効果が見込めず、ヘルニアバンドを用いて脱出部位を圧迫する方法もありますが、日常生活を送る中で適切に穴を防ぎ続けることは実質的に困難です。
患者様の中には、「手術は不安」「違和感はあるが痛みがないから」と症状を放置される方もいらっしゃいます。しかし、治療を先延ばしにすることで、腸などの臓器が脱出したまま戻らなくなる「嵌頓(かんとん)」という重篤な状態を引き起こすリスクが高まります。
そのため、鼠径ヘルニアが疑われる場合は、できるだけ早く専門医の診察を受け、正確な診断と適切な治療を受けることが大切です。
鼠径ヘルニアは当院までご相談ください

大阪・梅田の鼠径ヘルニア専門クリニック「大阪日帰り外科そけいヘルニアクリニック」では、成人鼠径ヘルニアを内視鏡(腹腔鏡)による日帰り手術で治療しています。
2022年8月の開院以降、当院は多くの鼠径ヘルニアの患者さまの手術を行ってきました。直近の月間の手術件数は60件を超えています。
また、当院は、JR大阪駅から徒歩3分の好立地にあり、土曜・日曜・祝日も診療を行っているため、患者さまが通院しやすい環境です。
鼠径ヘルニアや鼠径部の症状でお悩みの方は、当院までご相談ください。
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